国家公務員総合職(化学・生物・薬学)H30年 問61解説

 問 題     

食品成分の酵素的な変化に関する次の記述の下線部㋐、㋑、㋒のうち妥当なもののみを全て挙げているのはどれか。

「食品の貯蔵、加工、調理の過程で起こる食品成分の酵素的な変化は、品質の劣化を招く場合がある。リポキシゲナーゼは、不飽和脂肪酸の酸化を触媒する酵素で、㋐オフフレーバーの形成に関与している。ポリフェノールオキシダーゼは、フェノール性化合物の ㋑還元を触媒する酵素の総称で、㋒を含み、酵素的褐変反応に関与する。」

1.㋐
2.㋐、㋑
3.㋐、㋑、㋒
4.㋑、㋒
5.㋒

 

 

 

 

 

正解.1

 解 説     

㋐ は妥当な記述です。
オフフレーバーとは、食品成分自身の化学変化、外部からの物質混入などにより、二次的に生じる異臭などです。

㋑ ですが
「オキシダーゼ」は酸化酵素です。「還元」を触媒ではありません。よって、㋑ は誤りです。

㋒ ですが
ポリフェノールオキシダーゼが含むのは「銅」です。「鉄」ではありません。よって、㋒ は誤りです。

以上より、正解は 1 です。

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