国家公務員総合職(化学・生物・薬学)H30年 問60解説

 問 題     

食肉の色素に関する次の記述の ㋐、㋑、㋒ に当てはまるものの組合せとして最も妥当なのはどれか。

「食肉の色は主として筋肉に含まれる色素タンパク質のミオグロビンに由来する。ミオグロビン
に酸素が結合すると、オキシミオグロビンが生成する。更に長く空気に触れていると、Fe2+ がFe3+ に酸化された ㋐ となる。発色剤として亜硝酸塩を用いると、亜硝酸塩が還元されて生成した ㋑ がミオグロビンに結合し、更に加熱されると ㋒ になる。」

 

 

 

 

 

正解.2

 解 説     

㋐ ですが
酸化されたミオグロビンは「メトミオグロビン」です。メトミオクロモーゲンは、ヘモグロビンのグロビンが熱変性し、ヘムが酸化してヘマチンに変化したものです。正解は 1 ~ 3 です。

㋑ ですが
亜硝酸塩が還元されて生成するのは「NO(一酸化窒素)」です。正解は 1 or 2 です。

㋒ ですが
ニトロソミオグロビンを加熱するとできるのは「ニトロシルミオクロモーゲン」です。ニトロシルミオグロビンは、加熱される前段階です。

以上より、正解は 2 です。

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