国家公務員総合職(化学・生物・薬学)H30年 問52解説

 問 題     

抗菌薬に関する次の記述の㋐、㋑、㋒に当てはまるものの組合せとして最も妥当なのはどれか。

「抗菌薬は、病原体に殺菌的又は静菌的に作用する薬剤であり、その作用機序から ㋐ などの細胞壁合成阻害薬、 ㋑ などのタンパク質合成阻害薬、 ㋒ などの核酸合成阻害薬に分類される。」

 

 

 

 

 

正解.1

 解 説     

セファゾリンは、第一世代セフェム系抗菌薬です。セフェム系抗菌薬とは、β-ラクタム系抗菌薬の一種です。β-ラクタム系抗菌薬は、細胞壁合成阻害薬です。

エリスロマイシンは、マクロライド系抗生物質です。タンパク質合成阻害薬です。クロラムフェニコールもタンパク質合成阻害薬です。

ナリジクス酸、ノルフロキサシンは、DNAジャイレースに作用する、キノロン系抗生物質です。DNA 複製阻害薬です。

バンコマイシンは、グリコペプチド系抗菌薬です。細胞壁合成阻害薬です。

従って、㋐ にエリスロマイシン、ノルフロキサシンは入りません。㋑ にナリジクス酸、ノルフロキサシンは入りません。㋒ にバンコマイシン、セファゾリンは入りません。

以上より、正解は 1 です。

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