国家公務員総合職(化学・生物・薬学)H29年 問80解説

 問 題     

核酸の定量に関する次の記述の㋐,㋑,㋒に当てはまるものの組合せとして最も妥当なのはどれか。

「吸光度による核酸の定量では,一般的に ㋐ nm の吸光度が 1 であった場合,二本鎖 DNA 溶液の濃度は ㋑ μg/mL となる。

大腸菌より単離した3 kbp のプラスミドDNA を含む溶液を測定したときの ㋐nm の吸光度が0.1 であった場合,このプラスミドDNA 溶液の濃度は 2.5 ㋒/mL となる。なお, 1 塩基対の平均分子量は 660 である。」

㋐ ㋑ ㋒
1. 260 40 nmol
2. 260 50 pmol
3. 260 50 nmol
4. 600 40 nmol
5. 600 50 pmol

 

 

 

 

 

正解.2

 解 説     

㋐ ですが
核酸の定量なので 260nm です。正解は 1~3 です。

㋑ は知識として知らなかった場合、40 or 50 として ㋒ を考えるとよいです。吸光度 1 の時、濃度が 40 or 50 なので、吸光度 が 0.1 だった場合、濃度は 4 or 5 μg/mL です。また、 3k bp = 3000 塩基対なので、分子量は 3000 × 660 ≒ 2 × 106 です。すると 4 or 5 ÷ (2 × 106) μmol/mL = 2 or 2.5 pmol/mL となります。p が 10-12 であることは知識です。これにより、㋒ は「pmol」です。選択肢より、㋑ は「50」とわかります。

以上より、正解は 2 です。

コメント