国家公務員総合職(化学・生物・薬学)H29年 問70解説

 問 題     

表は、殺菌剤又は有効成分とその作用機構をまとめたものである。表の ㋐、㋑、㋒ に当てはまるものの組合せとして最も妥当なのはどれか。

 

 

 

 

 

正解.5

 解 説     

㋐ ですが
イミダクロプリドは、クロロニコチル系「殺虫剤」です。作用機構はニコチン. 性アセチルコリン受容体に対するアゴニスト作用です。

ベノミルは、カーバメート系殺菌剤です。作用機構は有機リン系と同様に、コリンエステラーゼ阻害です。

ボルドー液は、硫酸銅と石灰の混合水溶液です。ブドウのべと病防除に用いられました。銅イオンがスルフヒドリル酵素(チオール酵素。酵素の中に「ーSH基」を有する)を酸化する事によるチオール(SH)阻害により作用します。従って、㋐ は「ボルドー液」です。これにより、㋑ は RNA 合成阻害とわかります。

㋒ ですが
ストレプトマイシンはアミノグリコシド系抗生物質です。オキシテトラサイクリンは、テトラサイクリン系抗生物質です。共にタンパク質合成阻害により抗菌作用を示します。

以上より、正解は 5 です。

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