問 題
複素環化合物に関する記述㋐〜㋓のうち妥当なもののみを挙げているのはどれか。
㋐ 芳香族求核置換反応において、ピリジンはナトリウムアミドとの反応で主として 3ーアミノピリジンに変換される。
㋑ 芳香族求電子置換反応において、ピリジンはベンゼンよりも反応性が高く、ニトロ化などの反応は主として 2 位で起こる。
㋒ 芳香族求電子置換反応において、ピロールはベンゼンよりも反応性が高く、ニトロ化などの反応は主として 2 位で起こる。
㋓ フランは芳香族求電子置換反応を起こすだけでなく、共役ジエンとしてディールス・アルダー反応を起こす。
1.㋐、㋑
2.㋐、㋓
3.㋑、㋒
4.㋑、㋓
5.㋒、㋓
正解.5
解 説
㋐ ですが
ピリジンの特徴的反応として、ハロゲン等の脱離基なく、「2 位」の H が求核剤と置換する反応があげられます。代表例がチチバビン反応です。ナトリウムアミドにより、2 ーアミノピリジンが生成します。「3」-アミノピリジンではありません。よって、㋐ は誤りです。
㋑ ですが
ベンゼンと比べ電子密度が低く、極めておこりにくいです。また、位置選択性は 3 位です。よって、㋑ は誤りです。
㋒、㋓ は妥当な記述です。
以上より、正解は 5 です。
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