国家公務員総合職(化学・生物・薬学)H29年 問36解説

 問 題     

ゼオライトに関する次の記述の㋐〜㋓に当てはまるものの組合せとして最も妥当なのはどれか。

「ゼオライトは、結晶性アルミノケイ酸塩の一種であり、細孔を有し、分子ふるい作用、陽イオン交換能を有する。天然に産出するが、人工的にも合成が可能であり、合成ゼオライトとしてZSM−5 型、A 型などがよく知られている。

合成ゼオライトは、密閉容器内で㋐の存在下、原料を高温高圧で数日〜数週間保持することにより得られる。ZSM−5 型ゼオライトは、骨格構造における Si/Al モル比が ㋑ ことが特徴で、メタノールからのガソリン合成、キシレンの異性化の工業触媒として用いられる。

A 型ゼオライトは、ZSM−5 型と比べてSi/Al モル比が㋒、特に Ca2+ に対して優れた選択性及び交換量を持つため、洗剤の泡立ちをよくするビルダーとして利用されている。ZSM−5 型とA 型のうち、乾燥剤としてよく用いられるのは、 ㋓型ゼオライトである。」

  ㋐ ㋑ ㋒ ㋓
1.氷晶石 小さい 大きく ZSM−5
2.氷晶石 小さい 大きく A
3.水   小さい 大きく ZSM−5
4.水   大きい 小さく ZSM−5
5.水   大きい 小さく A

 

 

 

 

 

正解.5

 解 説     

㋐ ですが
氷晶石は、アルミナ→アルミニウム で用います。㋐ は「水」です。正解は 3 ~ 5 です。

㋑ ~ ㋓ ですが
ZSM-5型は、Si/Al モル比が大きく、A 型は相対的に小さいです。乾燥剤としてよく用いられるのは A 型です。

以上より、正解は 5 です。

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