国家公務員総合職(化学・生物・薬学)H29年 問106解説

 問 題     

表は、異なる形質 1 〜 7 について、 4 種の生物 A 〜 D がそれぞれの形質をもつ場合は +、もたない場合は – としてまとめたものである。全ての形質の変化は – から + に起こり、その逆の変化は起きないと仮定し、変化が起きた回数を基に最節約法で系統樹を作成した。得られた最節約系統樹上で起きた変化は全部で何回か。

1. 12 回
2. 11 回
3. 10 回
4. 9 回
5. 7 回

 

 

 

 

 

正解.4

 解 説     

+ の数に注目すると C が 2 個、D が 3 個、A が 3 個、B が 4 個です。

共通する + は、BC の形質 1、CD の 形質 2 、AB の形質 3,6 があります。共通の形質の変化は、種が分化する前の獲得とすれば、変化が起きた回数を少なくできます。

初めに CD グループと AB グループに分岐したとして、CD グループにおいて C,D の分岐前に 形質 2 を獲得したとすれば、1(共通)+1(C)+2(D)回の、計 4 回 で C,D の形質獲得が実現します。

AB グループの方は、A,B 分岐前に 形質 3,6 を獲得すれば、後は A 1回、B 2回 の変化です。2(共通)+1(A)+2(B)= 5回 で A,B の形質獲得ができます。

5(AB側) +  4(CD側)=9 です。

以上より、正解は 4 です。

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