国家公務員総合職(化学・生物・薬学)H28年 問91解説

 問 題     

核-細胞質間の物質輸送に関する記述㋐〜㋓のうち妥当なもののみを挙げているのはどれか。

㋐ 核膜孔複合体は、大半がヌクレオプラスミンと呼ばれるタンパク質で構成されている。
㋑ 核局在化シグナル配列は、シミアンウイルス40(SV40)と呼ばれるサルのウイルスの突然変異株の解析により発見された。
㋒ 細胞質から核内に取り込まれるタンパク質は、高次構造が保たれた状態で輸送される。
㋓ 核タンパク質は、RanーGTP とインポーチンのヘテロ二量体からなる核内輸送受容体と結合し、細胞質から核内へ取り込まれる。

1.㋐、㋑
2.㋐、㋒
3.㋑、㋒
4.㋑、㋓
5.㋒、㋓

 

 

 

 

 

正解.3

 解 説     

㋐ ですが
核膜孔複合体は「ヌクレオポリン」の多量体により形成されています。ヌクレオポリンは、世界で最初に発見、発表されたとされる分子シャペロンの一種です。よって、㋐ は誤りです。

㋑、㋒ は妥当な記述です。

㋓ ですが
細胞質から核内へのタンパク質取り込みにおいては、対象タンパク質とインポーチンからなる複合体で核内へ輸送されます。核内にて、Ran-GTP がインポーチンに結合し、積み荷タンパク質を解離します。逆に核内→細胞質の際は、タンパク質ーイクスポーチン+Ran-GTP の三者複合体が形成されます。よって、㋓ は誤りです。

以上より、正解は 3 です。

コメント