国家公務員総合職(化学・生物・薬学)H28年 問90解説

 問 題     

シグナル伝達経路に関する次の記述の㋐、㋑、㋒に当てはまるものの組合せとして最も妥当なのはどれか。

「G タンパク質共役型受容体はゲノム中で最も大きな受容体タンパク質遺伝子ファミリーであり、ホルモンや神経伝達物質などの生体内物質の他に、 ㋐ や低分子化合物など外界からの多種多様なシグナルに対応している。刺激となるシグナルの多様性にかかわらず、受容体の構造自体は極めて似ており、細胞膜を ㋑ 回貫通する構造を有する。

a、b、c の 3 種類のサブユニットから成る G タンパク質は、不活性状態では、a サブユニットに GDP が結合している。受容体にシグナル分子が結合すると構造変化が起こり、この GDP がGTP に交換されて G タンパク質が活性化し、シグナルが下流経路に伝達される。その後、㋒がGTP アーゼとして働き、GTP を GDP に加水分解して再び不活性状態に戻る。」

㋐ ㋑ ㋒
1.光 6 a サブユニット
2.光 7 a サブユニット
3.光 7 bc 二量体
4.音 6 bc 二量体
5.音 7 bc 二量体

 

 

 

 

 

正解.2

 解 説     

㋐ は「光」です。代表例として、光受容体「ロドプシン」などがあげられます。正解は 1 ~ 3 です。

㋑ ですが
G タンパク質は、細胞膜 「7」 回貫通型です。正解は 2 or 3 です。

㋒ ですが
a サブユニットが GTP アーゼとして働きます。

以上より、正解は 2 です。

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