国家公務員総合職(化学・生物・薬学)H28年 問89解説

 問 題     

・ DNA は 2 本のポリヌクレオチド鎖が逆平行に配向して塩基対を形成し、二重らせん構造をとっている。二本鎖 DNA の直径は ㋐ nm である。

・ リボソームは大小二つのサブユニットから構成される。各サブユニットは rRNA とリボソームタンパク質群から成る複合体であり、粒径は ㋑ nm である。

・ 核膜孔複合体は 8 個のサブユニットが回転対称に配置された環状タンパク質複合体であり、その外径は ㋒ nm である。

㋐ ㋑ ㋒
1. 0.34  30    30
2. 0.34  30    150
3. 0.34  100  150
4. 2     30    150
5. 2     100   30

 

 

 

 

 

正解.4

 解 説     

原子 1 個の直径が約 1 Å です。つまり 0.1 nm です。

㋐ ですが
0.34 だと、原子 3 ~ 4 個分になります。これはさすがにせますぎです。正解は 4 or 5 です。

㋑、㋒ について、リボソームと核膜孔複合体ですが、細胞の模式図を思い出すと、大部分を占める核が、まぁまぁ穴ぼこだらけだったことや、リボソームとして表されるつぶつぶはかなり小さく書かれていたことなどをヒントとして判断すると、㋑ < ㋒ と考えられます。㋑ が「30」、㋒ が「150」です。

以上より、正解は 4 です。

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