国家公務員総合職(化学・生物・薬学)H28年 問84解説

 問 題     

鳥類や哺乳類の体節に関する記述㋐〜㋓のうち妥当なもののみを挙げているのはどれか。

㋐ 体節は側板中胚葉が頭側から尾側に向かって分節化することによって形成される。
㋑ 体節が分化する際、まず腹内側部の体節細胞が上皮性を失って間葉細胞となるが、これらの
細胞は皮筋節と呼ばれ、筋肉や真皮を形成する。
㋒ 体節の形成過程において、c-hairy1 は周期的な発現様式を示す。
㋓ マウスでもニワトリでも体節から形成される頸骨と胸骨の境界は、Hoxc6 の前方発現境界
と一致する。

1.㋐、㋑
2.㋐、㋓
3.㋑、㋒
4.㋑、㋓
5.㋒、㋓

 

 

 

 

 

正解.5

 解 説     

㋐ ですが
「沿軸」中胚葉 → 体節 です。「側板」中胚葉ではありません。側板中胚葉は、壁側 と臓側に別れ、それぞれ骨、腸管壁 等に分化します。よって、㋐ は誤りです。

㋑ ですが
体節→筋肉や真皮へと分化するのは「背外側」の「皮筋板」です。「腹内側部」は「椎板」です。よって、㋑ は誤りです。

㋒、㋓ は妥当な記述です。

以上より、正解は 5 です。

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