国家公務員総合職(化学・生物・薬学)H28年 問80解説

 問 題     

遠心機を用いて、ラット肝臓から細胞小器官ごとに分離する過程に関する次の記述の ㋐、㋑、㋒ に当てはまるものの組合せとして最も妥当なのはどれか。

「ラット肝臓を 0.25 M ショ糖を含む溶液中でホモジナイザーを用いてすりつぶして得た懸濁液を、図に示すように遠心分離し、それぞれの沈殿を各細胞画分として回収した。

このとき、 2 回目の遠心で沈殿する画分(P2)に主に含まれるのは ㋐ である。

使用したアングルローターの平均回転半径が 10 cm、最大回転半径が 15 cm の場合、このローターでの105、000 × g に相当する回転数は約 ㋑ rpm となる(次頁の換算表を使用すること)。

沈殿に必要な遠心時間や速度は沈降係数 s を用いて計算でき、沈降係数 s は粒子や溶媒により変化する。沈降係数 s の値が 2 倍になると、同じ遠心力で対象の粒子を沈殿させる時間は ㋒ となる。」

 

 

 

 

 

正解.3

 解 説     

㋐ ですが
P1 が核画分、P2 はミトコンドリア画分です。正解は 3 ~ 5 です。

㋑ ですが
左端の R の「15」と、真ん中の「100000」を結ぶと 25000 と読み取れます。

㋒ ですが
沈降時間は、沈降係数に反比例します。㋒は「1/2」です。

以上より、正解は 3 です。
類題 97-44

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