国家公務員総合職(化学・生物・薬学)H28年 問34解説

 問 題     

次の反応㋐、㋑、㋒のうちから主生成物が妥当なもののみを全て挙げているのはどれか。

1.㋐
2.㋐,㋑
3.㋐,㋒
4.㋑,㋒
5.㋒

 

 

 

 

 

正解.3

 解 説     

㋐ は妥当です。
強酸存在下で、N 上の孤立電子対が H を奪い、電子吸引的置換基存在下となるため、m – 配向性を示すと考えられます。

㋑ ですが
フェナントレンは共鳴構造式を描くと、9,10 位(真ん中のベンゼン環の、他の環と結合していない 2 つの C)が最も二重結合性が高いことがわかります。付加反応はこの 9,10 位で進行します。よって、㋑ は誤りです。

㋒ は妥当な記述です。
ベックマン転位です。

以上より、正解は 3 です。

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