問 題
ホルモンとその細胞内情報伝達に関する記述㋐~㋓のうち妥当なもののみを全て挙げているのはどれか。
㋐ 細胞内の受容体に結合する甲状腺ホルモンはコレステロールを前駆体として合成される。
㋑ カルモジュリン依存性プロテインキナーゼは標的タンパク質中のチロシン残基をリン酸化する。
㋒ 細胞内セカンドメッセンジャーであるcAMP はアデニル酸シクラーゼの作用によって作られる。
㋓ インスリンは前駆体からのA 鎖とB 鎖の切り出しとそれに続くジスルフィド結合による二量体の形成を経て生合成される。
1. ㋐
2. ㋐ ㋓
3. ㋑
4. ㋑ ㋓
5. ㋒
正解.5
解 説
㋐ ですが
甲状腺ホルモンの前駆体は「チロキシン」です。チロシンから合成されます。コレステロールが前駆体のホルモンといえば、ステロイドホルモンです。よって、㋐ は誤りです。
㋑ ですが
「チロシン残基」ではなく、「セリン/スレオニン残基」です。よって、㋑ は誤りです。
㋒ は妥当な記述です。確実に判断したい記述です。
㋓ ですが
インスリンは、プロインスリンが切断されて合成されます。よって、別々に生合成された A 鎖と B 鎖がジスルフィド結合でつなぎあわされるわけではありません。(類題 98-219、100-209)
以上より、正解は 5 です。
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