国家公務員総合職(化学・生物・薬学)H27年 問53解説

 問 題     

溶解速度式に関する記述㋐ ㋑ ㋒のうち妥当なもののみを全て挙げているのはどれか。

㋐ Nernst-Noyes-Whitney の式は、飽和層の外側に拡散層を仮定して導き出されている。
㋑ Hixson-Crowell の式は、シンク条件下で薬物粒子の質量が減少することを考慮に入れて導
き出されている。
㋒ Noyes-Whitney の式は、溶解過程における表面積が変化するものとして導き出されている。

1. ㋐
2. ㋐ ㋑
3. ㋐ ㋒
4. ㋑ ㋒
5. ㋒

 

 

 

 

 

正解.2

 解 説     

㋐、㋑ は妥当な記述です。
固体の溶解過程は、層状に固体→飽和溶液→拡散層→内部溶液としてモデル化されます。このモデルに基づく式が Nernst-Noyes-Whitney(ネルンスト・ノイエス・ホイットニー)の式、及びNoyes-Whitney(ノイエス・ホイットニー)の式です。また、溶解による固体表面積の減少を考慮に入れた式が Hixson-Crowell(ヒクソン-クロウェル)式です。

㋒ ですが
溶解による固体表面積の減少を考慮に入れた式は、 Hixson-Crowell(ヒクソン-クロウェル)式です。

以上より、正解は 2 です。

参考 製剤学まとめ 物質の溶解と速度

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