国家公務員総合職(化学・生物・薬学)H26年 問93解説

 問 題     

放射線に関する記述 ㋐、㋑、㋒ のうちから、妥当なもののみを全て選び出しているのはどれか。ただし、1cal は 4.18J とする。

㋐ 体重 60.0 kg のヒトが 4.00 Gy 被ばくした時に吸収されるエネルギーは、57.4cal である。
㋑ 細胞の生存率や染色体異常の解析に適用される LQ モデルの α/β 比は、細胞の回復能力に
関係している。
㋒ 放射線被ばくによる白血病と固形がんの発生までの時間は、疫学的に差がない。

1. ㋐
2. ㋑
3. ㋒
4. ㋐ ㋑
5. ㋑ ㋒

 

 

 

 

 

正解.4

 解 説     

㋐ は妥当な記述です。
1Gy は、物質 1kg につき 1J の仕事相当エネルギーを受けるという単位です。60kg で 4Gy なら 240J 相当なので、240 ÷ 4.18 ≒ 57.4 です。

㋑ は妥当な記述です。
α/β 比が、早期反応系組織では大きくなります。

㋒ ですが
白血病の方が速く、固形がんの方が遅いという差が見られます。よって、㋒ は誤りです。

以上より、妥当な記述は ㋐、㋑ です。正解は 4 です。

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