国家公務員総合職（化学・生物・薬学）H26年 問89解説

　問 題　　　　　

ヒトの細胞小器官に関する記述 ㋐ ～ ㋓ のうちから妥当なもののみを全て選び出しているのはどれか。

㋐ 小胞体はコレステロール合成や Ca²⁺ の貯蔵など、細胞種により異なる機能を示す。
㋑ ミトコンドリアは核と異なる独自の DNA を有し、そのほとんどが母親から受け継がれる。
㋒ 核は細胞の生存と増殖に必要で、全ての細胞に存在する。
㋓ ゴルジ装置は分泌細胞で非常によく発達し、分泌タンパク質の合成を行う。

1. ㋐ ㋑
2. ㋐ ㋒
3. ㋐ ㋓
4. ㋑ ㋓
5. ㋒ ㋓

 

 

 

 

 

　解 説　　　　　

㋐、㋑ は妥当な記述です。
肝細胞の小胞体がコレステロール合成、心筋細胞の小胞体などが Ca²⁺ 貯蔵機能を示します。

㋒ですが
哺乳類の赤血球は、脱核しており、無核細胞の代表例です。㋒ は誤りです。

㋓ ですが
ゴルジ装置が行うのは、分泌タンパク質の「修飾」です。合成はリボソームで行われます。㋓ は誤りです。

以上より、正解は 1 です。