国家公務員総合職(化学・生物・薬学)H26年 問57解説

 問 題     

重金属に関する記述㋐~㋓の正誤の組合せとして最も妥当なのはどれか。

㋐ クロム化合物には3価のクロムと6価のクロムを含むものがある。6価クロムは3価クロムより強い酸化作用をもち毒性も強い。
㋑ ポルフィリン代謝異常による貧血は鉛中毒の典型的な症状である。
㋒ 無機水銀は消化管から吸収されやすいがメチル水銀などの有機水銀は吸収されにくい。
㋓ カドミウムは腎臓への蓄積性が高く近位尿細管を障害することにより腎臓の再吸収機能を阻害する。

㋐ ㋑ ㋒ ㋓
1. 正 正 誤 正
2. 正 正 誤 誤
3. 正 誤 正 誤
4. 誤 誤 正 正
5. 誤 誤 誤 正

 

 

 

 

 

正解.1

 解 説     

㋐、㋑ は妥当な記述です。

㋒ ですが
水俣病の原因物質がメチル水銀、すなわち有機水銀であることから、吸収されにくいわけではないと判断できるのではないでしょうか。よって、㋒ は誤りです。

㋓ は妥当な記述です。
「カドミウム」、「腎臓」、「近位尿細管」、「再吸収」といったキーワードを意識しておさえておくとよいです。

以上より、正、正、誤、正です。正解は 1 です。

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