国家公務員総合職(化学・生物・薬学)H26年 問22解説

 問 題     

ハロゲンに関する記述 ㋐、㋑、㋒ の下線部の正誤の組合せとして最も妥当なのはどれか。

㋐ F2 の F-F 結合の結合エンタルピーは、Cl2 の Cl-Cl 結合の結合エンタルピーに比べて小さ
い。

㋑ 298K における還元半反応の標準電位をハロゲン単体について高い順に並べると、F2 > Cl2 >Br2 > I2となる。

㋒ 塩素のオキソ酸を酸性度の高い順に並べると、HClO > HClO2 > HClO3 > HClO4 となる。

㋐、㋑、㋒
1. 正 正 誤
2. 正 誤 正
3. 誤 正 正
4. 誤 正 誤
5. 誤 誤 正

 

 

 

 

 

正解.1

 解 説     

㋐ は妥当な記述です。
ハロゲン分子の結合エンタルピーは、Cl 以降は 周期表の下へ行くほど小さくなるのですが、F だけかなり小さいものとなっています。つまり結合が外れやすくなっています。これは F ー F の結合間距離がかなり短く、そのため孤立電子対による反発の影響が大きく現れるためと考えられます。

後は ㋒ が判断しやすいのではないでしょうか。オキソ酸は一般的に O が多いほど酸性度が高くなります。よって、㋒ は誤りです。

以上より、㋐ が正、㋒ が誤なので、正解は 1 です。

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