問 題
臭化ナトリウム、ナトリウム、臭素に関する次のデータから求まる臭化ナトリウムの格子エネルギーはいくらか。
ただし、吸熱をプラス、発熱をマイナスで示し、括弧内は当該エネルギーの吸収・放出に関する変化を化学式で示したものである。また、格子エネルギーとは、固体のイオン化合物 1mol を気体状態のイオンに完全に解離するために必要なエネルギーである。
1. 126 kJ/mol
2. 369 kJ/mol
3. 497 kJ/mol
4. 738 kJ/mol
5. 845 kJ/mol
解 説
NaBr(s) → Na+(g) + Br-(g) + Q の Q にあたる熱エネルギーを、与えられた式から求めてみようという問題です。この式の作り方は、与えられた式を「うまく並べて」足せばOKです。「うまく並べる」とは具体的には2つの step を経ます。それぞれの step について以下説明します。
step1:「ゴールの式の一部」が、「反応のうち1つだけにしか出てこない」ものを見つけて、「式における左右を揃えて」並べる。
臭化ナトリウムの生成熱 については、ゴールの式と左右を合わせるため、与えられた式の左右を入れ替えておきます。すなわち、NaBr(s) ー361 → Na(s) + 1/2 Br2(l) としておきます。
step2:「ゴールの式に出てこないもの」は、「右と左に散るようにする。」 ※その際、うまく係数が 右、左それぞれ足したら同じになるようにがんばります。
臭素について、係数合わせ、及び左右合わせをします。下から3つめ、2つめの式をそれぞれ 両辺 × 1/2 します。 すなわち、1/2 Br2(g) → Br(g) + 95、1/2 Br2(l) → 1/2 Br2(g) + 15 とします。
以上でうまく並べ終わりました。以下のようになります。左右に同じものがある所を斜線で消しています。
以上より、正解は 4 です。
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