国家公務員総合職(化学・生物・薬学)H26年 問104解説

 問 題     

標識的擬態に関する記述 ㋐、㋑、㋒ の正誤の組合せとして最も妥当なのはどれか。

㋐ 標識的擬態では、毒のない種の色や形が毒のある別種に似るだけでなく、毒のある複数の種
の色や形が互いに似ることもある。
㋑ 標識的擬態が成立するためには捕食者による学習が必要である。
㋒ 標識的擬態が成立するためには被食者が色覚をもっている必要がある。

㋐ ㋑ ㋒
1. 正 正 誤
2. 正 誤 正
3. 誤 正 正
4. 誤 正 誤
5. 誤 誤 正

 

 

 

 

 

正解.1

 解 説     

標識的擬態とは、捕食者を警戒させるのが目的である擬態の一つです。大きく 3 つに分類されます。1:ベーツ型:毒などの武器を持つものに似せる、2:ミューラ型:種類の異なる動物同士で形や模様を似せる、3:ベッカム型:獲物を呼び寄せるために体の一部をエサに似せる という分類です。ベッカム型については、フェロモンによる呼び寄せも、このタイプに分類されています。ちなみに対義語は、隠蔽的擬態です。

㋐、㋑ は妥当な記述です。

㋒ですが、フェロモンによるものもあるので、色覚を有する必要があるとはいえません。記述㋒は誤りです。

以上より、正解は 1 です。

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