組立単位は、SI 基本単位の組み合わせにより作られる単位です。薬学でよく用いられるものとしては、F、W、P などがあげられます。
F は force の略で、力を表します。単位は N (ニュートン)です。ニュートンという単位は mkgs-2 という基本単位の組み合わせです。
W は work の略で、仕事を表します。仕事とは、力×距離 で表される物理量の一つです。単位は J (ジュール)です。ジュールという単位は、力の単位 「mkgs-2」と距離の単位 「m」をかけたものなので m2kgs-2 という基本単位の組み合わせです。
P は pressure の略で、圧力を表します。単位は Pa (パスカル)です。圧力は、力を面積で割ったものです。面積の単位が m2 なので、mkgs-2 ÷ m2 = m-1kgs-2 です。
P の単位は Nm-2 と表すこともできます。圧力の定義が「力÷面積」だから、力の単位 N ÷ 面積の単位 m2 で、ある意味当たり前の表現です。とはいえ「基本単位の組み合わせ」から「他の組立単位との関係」がふわっと浮かび上がってくる感じが伝わるといいなと思います。
このような「物理量同士の関係」を解き明かすのが、物理の一つの大きな目標、考え方といえます。ある物理量の定義が微分形式になったりすると、また色々と定義のいじりがい(変形の可能性)が出てきて、意外な分野の物理量同士がつながったりしていきます。
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