医療過誤、リスクマネジメントにおける薬剤師の責任と義務

医療過誤とは、医療従事者による人為的ミスに起因する、患者へ損害を与える行為の総称です。

医療過誤における法則として知られているのが、ハインリッヒの法則です。元々、労働災害における法則です。すなわち、1件の重大な事故の背景には、29件の軽微な事故や災害が、さらに300件の危うく惨事となるような傷害のない事故(ヒヤリ・ハット事例)が起きているという法則です。

医療におけるリスクマネジメントとは、想定される危険を明らかにするとともに、管理により回避又は許容範囲内に収束させるために行う業務の総称です。薬剤師は、医療において、ミスをおこさないというレベルから、有害事象の未然防止、拡大抑止に至るまで責任を持っています。

具体的には、調剤における薬物の取り違えなどをおこさない、患者への服薬指導を通じて、副作用兆候を本人が把握できるような関与を行う、間違えやすい医薬品の外観などへの注意措置、情報提供を行うといった業務を通じ、医療におけるリスクマネジメントに関与していきます。

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