標準生成エンタルピー

標準生成エンタルピーとは
標準状態と呼ばれる圧力と温度で最も安定な状態の単体のもつエンタルピーを 0J と定め、標準状態で化合物 1mol が、その構成成分の単体から生成する時のエンタルピー変化のことです。

標準状態にある安定な単体として
例えば 25℃ では(25℃を選ぶ理由は、熱力学における標準状態を考えているためです。気体の標準状態(0℃)とは異なるため、注意が必要です。)硫黄(S)については斜方硫黄が、炭素(C)については黒鉛が選ばれます。

例として、化合物 CS2 を考えます。
CS2 の標準生成エンタルピーは、標準状態における C(黒鉛)+2S(斜方硫黄)→ CS2 という反応における 反応熱と対応します。

標準生成エンタルピーが正である化合物(二硫化炭素など)は、吸熱的化合物と分類されます。標準生成エンタルピーが負であれば、発熱的化合物です。

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