問 題
界面活性剤に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
- ラウリル硫酸ナトリウムは、液体表面に吸着されにくく、負吸着を示す。
- 界面活性剤水溶液の表面張力は、臨界ミセル濃度以上で急激に低下する。
- イオン性界面活性剤の水への溶解度は、クラフト点以上で急激に上昇する。
- 非イオン性界面活性剤の水への溶解度は、曇点以上で急激に低下する。
- HLB(hydrophile-lipophile balance)値が5未満の界面活性剤は、水に極めて溶けやすい。
正解.3, 4
解 説
選択肢 1 ですが
ラウリル硫酸ナトリウムは、陰イオン性界面活性剤の 1 つです。界面活性剤は親水基と、疎水基を両方持つ物質です。疎水基を空気の方に向けて並ぶため液体表面に 集まってきます。つまり、液体表面に、正の吸着を示します。負吸着ではありません。よって、選択肢 1 は誤りです。
選択肢 2 ですが
界面活性剤水溶液の表面張力は、臨界ミセル濃度以上でほぼ一定となります。よって、選択肢 2 は誤りです。
選択肢 3,4 は、正しい記述です。
選択肢 5 ですが
HLB とは、界面活性剤の水及び油への親和性の程度を表す尺度です。HLB 値が7より大きいと、親水性です。5未満だと、水に溶けにくいです。よって、選択肢 5 は誤りです。
以上より、正解は 3,4 です。
参考) 製剤学 1-2 2)
コメント