問 題
抗てんかん薬に関する記述のうち、正しいのはどれか。2 つ選べ。
- ガバペンチンは、γ – アミノ酪酸 GABAA 受容体に結合して、GABA 作動性神経伝達を増強する。
- ラモトリギンは、K+ チャネルを遮断することで、神経細胞膜を脱分極させて、グルタミン酸などの興奮性神経伝達物質の遊離を抑制する。
- ペランパネルは、シナプス後膜に存在するグルタミン酸AMPA受容体を遮断して、グルタミン酸による神経細胞の過剰興奮を抑制する。
- カルバマセピンは、電位依存性 T 型 Ca2+ チャネルを遮断して、神経細胞における活動電位の発生を抑制する。
- レベチラセタムは、シナプス小胞タンパク質 2A (SV2A) に結合して、神経伝達物質の遊離を抑制する。
正解.3, 5
解 説
選択肢 1 ですが
ガバペンチンは、2つの作用機序により効果を発現します。Ca チャネル α2σ リガンドとしての作用と、GABA トランスポータ活性化です。(107-30 抗てんかん薬ガバペンチンの作用点)。「GABAA 受容体に結合」するわけではありません。選択肢 1 は誤りです。
選択肢 2 ですが
ラモトリギンは、主に電位依存性 Na+ チャネルを遮断することで抗てんかん作用を示します。(104-30 電位依存性 Na+チャネル遮断により抗てんかん作用を示す薬)。
選択肢 3 は妥当です。
ペランパネルは、シナプス後膜に主として存在する AMPA型グルタミン酸受容体に選択的な非競合的拮抗剤として抗てんかん作用を発揮します。
選択肢 4 ですが
カルバマゼピンは、Na+ チャネル遮断を通じて抗てんかん作用を示します。T 型 Ca2+ チャネル遮断ではありません。(103-32 T 型 Ca2+ チャネルを遮断することで抗てんかん作用を示す薬)。
選択肢 5 は妥当です。
レベチラセタム(®イーケプラ)についての記述です。(参考 103-32 T 型 Ca2+ チャネルを遮断することで抗てんかん作用を示す薬)。
以上より、正解は 3,5 です。
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