薬剤師国家試験 第107回 問122 過去問解説

 問 題     

検疫に関する記述のうち、誤っているのはどれか。1つ選べ。

  1. 検疫法は、国内に常在しない感染症の病原体が船舶又は航空機を介して国内に侵入することの防止を目的としている。
  2. 検疫感染症の患者は、入国停止、隔離、停留あるいは消毒等の措置がとられる。
  3. 新興感染症は、すべて検疫感染症に含まれる。
  4. 検疫感染症には、感染症法*に定める一類感染症が含まれる。
  5. 検疫感染症には、感染症法*に定める新型インフルエンザ等感染症が含まれる。

*感染症法:感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律

 

 

 

 

 

正解.3

 解 説     

検疫感染症とは、検疫業務の対象となる感染症のことです。対象は、一類感染症、新型インフルエンザ等、MERS、デング熱 などの 15 の感染症です。質問、診察、消毒等を実施します。(101-129)。

選択肢 3 ですが
新興感染症とは、かつては知られていなかったこの 20 年間に新しく認識された感染症で、局地的に、あるいは国際的に公衆衛生上の問題となる感染症のことです。代表例は、エボラ出血熱、AIDS、重症急性呼吸器症候群(SARS)、新型インフルエンザなどです。(参考 衛生薬学まとめ 新興感染症、再興感染症)。「すべて」含まれるわけではありません。選択肢 3 は誤りです。

以上より、正解は 3 です。

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