107回薬剤師国家試験 問121解説

 問 題     

疫学調査の結果に基づいて因果関係を判定する際の基準に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。

  1. 関連の一致性とは、対象とする要因と疾病に関して、調査の時期、場所、対象集団などを変えても同様の結果が得られることである。
  2. 関連の強固性とは、疫学以外の実験的な研究で得られた知見や理論と疫学調査の結果が矛盾しないことである。
  3. 関連の特異性とは、要因の曝露があると相対危険度やオッズ比が統計学的に有意に高くなることである。
  4. 関連の時間性とは、疾病の発生以前に要因の曝露があることである。
  5. 関連の整合性とは、要因の曝露があれば必ず疾病の発生があり、曝露がなければ疾病の発生がないことである。

 

 

 

 

 

正解.1, 4

 解 説     

本問の用語は あまり覚えていた人がいるとは思えず、各選択肢の内容 と 用語の意味の対応について、字面も含めて なんとなく正誤判断するしかない印象です。また、きっと各選択肢 冒頭部分の用語が入れ替わっているんだろう、という読みを元に考えると 少しは正解を選びやすいと思います。

選択肢 1 は妥当です。
本番では、他の選択肢の用語では、より違和感があり、合っていると考える、という選択肢と思われます。

選択肢 2 ですが
「矛盾しない」のは「整合性」が妥当ではないでしょうか。選択肢 2 は誤りと考えられます。

選択肢 3 ですが
「要因の暴露 と 強い関係がある」ので、関連の「強固性」が妥当と考えられ、選択肢 3 は誤りと思われます。

選択肢 4 は妥当です。
本番では、他の選択肢の用語では、より違和感があり、合っていると考える、という選択肢と思われます。

選択肢 5 ですが
要因によってのみ、確実に関係しているので「特異性」が妥当と考えられます。

以上より、正解は 1,4 です。

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