薬剤師国家試験 第106回 問190 過去問解説

 問 題     

膵臓がんに関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。

  1. 膵管がんは膵管の上皮細胞由来である。
  2. インスリン分泌の亢進により低血糖を起こしやすい。
  3. 初期から症状が出現するため、発見が容易である。
  4. CA19-9 (carbohydrate antigen 19-9) が陰性になる。
  5. 好発部位は膵頭部である。

 

 

 

 

 

正解.1, 5

 解 説     

選択肢 2~4 を判断したい問題です。

選択肢 1 は妥当です。
膵臓がんといえば、9 割以上が膵管がんです。

選択肢 2 ですが
インスリン分泌過剰により低血糖を起こすこともありますが、血糖コントロールの急激な不良をきっかけとして発見されることが多いとされています。「低血糖を起こしやすい」という記述は妥当ではありません。選択肢 2 は誤りです。

選択肢 3 ですが
膵臓がんの初期症状はほとんどなく、早期発見が難しい事が知られています。選択肢 3 は誤りです。

選択肢 4 ですが
CA 19-9 が陽性になります。陰性ではありません。CA 19 – 9 は、膵胆道系がんとの関連が高い腫瘍マーカーです。(101-56)。

選択肢 5 は妥当です。
参考 98-185

以上より、正解は 1,5 です。

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