薬剤師国家試験 第106回 問165 過去問解説

 問 題     

高尿酸血症及び痛風の治療に用いられる薬物に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。

  1. トピロキソスタットは、プリン骨格を有し、競合的にキサンチンオキシダーゼを阻害する。
  2. ブコロームは、尿酸排泄促進作用と抗炎症作用を併せもつ。
  3. クエン酸カリウム・クエン酸ナトリウム配合剤は、尿の pH を上昇させることで尿路結石の形成を抑制する。
  4. ベンズブロマロンは、尿細管における尿酸の再吸収と分泌の両方を阻害することで、尿酸排泄を抑制する。
  5. コルヒチンは、尿酸オキシダーゼを活性化することで、尿酸の分解を促進する。

 

 

 

 

 

正解.2, 3

 解 説     

選択肢 1 ですが
トピロキソスタット(ウリアデック)は、プリン骨格を「有さない」、選択的キサンチンオキシダーゼ阻害薬です。選択肢 1 は誤りです。

選択肢 2 は妥当です。
ブコロームは、尿酸排出促進作用のある NSAIDs です。抗炎症作用、抗リウマチ作用もあります。(99-36)。

選択肢 3 は妥当です。

選択肢 4 ですが
ベンズブロマロンは、尿酸排出「促進」薬です。尿酸排泄を抑制するわけではありません。選択肢 4 は誤りです。

選択肢 5 ですが
コルヒチンは、対症療法に用いられる、痛風治療薬です。微小管タンパクであるチュブリンに結合することで、細胞分裂を抑制させます。主に好中球に作用し、抗炎症作用を示します。(104-35)。尿酸オキシダーゼ活性化ではありません。選択肢 5 は誤りです。

以上より、正解は 2,3 です。

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