薬剤師国家試験 第99回 問36 過去問解説

 問 題     

尿酸合成に関わる酵素を選択的に阻害する薬物はどれか。1 つ選べ。

  1. コルヒチン
  2. ブコローム
  3. プロベネシド
  4. フェブキソスタット
  5. ラスブリカーゼ

 

 

 

 

 

正解.4

 解 説     

選択肢 1 ですが
コルヒチンは、微小管タンパク質(チュブリン)と結合することで微小管の形成を阻害する薬です。これにより、関節炎症部位への好中球の遊走を抑制することで痛風発作を緩解します。尿酸合成に関わる酵素を選択的に阻害する薬物ではありません。よって、選択肢 1 は誤りです。

選択肢 2 ですが
ブコロームは、尿酸排出促進作用のある NSAIDs です。抗炎症作用、抗リウマチ作用もあります。尿酸合成に関わる酵素を選択的に阻害する薬物ではありません。よって、選択肢 2 は誤りです。

選択肢 3 ですが
プロベネシドは、尿酸排出促進薬です。合成酵素阻害薬ではありません。よって、選択肢 3 は誤りです。

選択肢 4 は、正しい記述です。
フェブキソスタット(フェブリク)は、非プリン型キサンチンオキシダーゼ阻害薬です。キサンチンオキシダーゼという尿酸合成に関わる酵素を選択的に阻害します。

選択肢 5 ですが
ラスブリカーゼは、遺伝子組換え尿酸オキシダーゼです。点滴静注薬です。がん化学療法に伴う、高尿酸血症の治療に用います。合成酵素阻害薬ではありません。よって、選択肢 5 は誤りです。

以上より、正解は 4 です。
類題 102-246247
参考 薬理学まとめ 高尿酸血症、痛風治療薬

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