薬剤師国家試験 第99回 問35 過去問解説

 問 題     

ヒドロコルチゾンの薬理作用として誤っているのはどれか。1つ選べ。

  1. 尿中カルシウム排泄の増加
  2. 感染症の誘発及び増悪
  3. 脂肪組織での脂肪分解促進
  4. 胃酸分泌の抑制
  5. 血糖値の上昇

 

 

 

 

 

正解.4

 解 説     

ヒドロコルチゾンは、ステロイドの一種です。ステロイドの代表的な副作用は、易感染性、骨粗しょう症、糖尿病、高脂血症、消化性潰瘍などです。これをふまえて、各選択肢を検討します。

選択肢 1 は正しいです。
カルシウム排泄が増加することにより骨粗しょう症のリスクが高まります。

選択肢 2 は正しいです。
免疫が抑制されるため易感染性となります。又、すでに感染症にかかっている場合は増悪の危険性があります。

選択肢 3 は正しいです。
脂肪分解が促進されることにより高脂血症が進行することがあります。

選択肢 4 は誤りです。
ステロイドは、胃酸分泌を促進させます。その結果、消化性潰瘍が発症することがあります。

選択肢 5 は正しいです。
血糖値が上昇することがあります。

以上より、正解は 4 です。
類題 98-163

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