薬剤師国家試験 第98回 問260-261 過去問解説

 問 題     

65歳女性。アレルギー疾患で初めて外来にかかり、以下の漢方薬が処方された。お薬手帳を確認したところ他院の処方薬に併用注意の薬剤があり、医師に問合せを行った。

問260

以下の薬剤がお薬手帳に記載されていた。併用に注意すべき薬剤はどれか。1つ選べ。

  1. フロセミド錠
  2. スピロノラクトン錠
  3. エチゾラム錠
  4. ファモチジン錠
  5. ロキソプロフェンナトリウム水和物錠

問261

前問の薬剤が併用注意となる理由として、最も留意すべきものはどれか。1つ選べ。

  1. カンゾウが併用薬のカリウム排泄作用を増強する。
  2. カンゾウが併用薬のナトリウム再吸収作用を阻害する。
  3. カンゾウが併用薬のシクロオキシゲナーゼ阻害作用を抑制する。
  4. マオウが併用薬のベンゾジアゼピン受容体への親和性を増大させる。
  5. マオウが併用薬の胃内pH上昇作用を阻害する。

 

 

 

 

 

正解.
問260:1
問261:1

 解 説     

問260

処方は小青竜湯です。併用注意の薬剤として、ループ利尿薬や、チアジド系利尿剤があります。これらの薬による低カリウム血症が問題となります。よって、併用に注意すべきは薬剤はフロセミドです。

以上より、正解は 1 です。

問261

小青竜湯に含まれているカンゾウは、偽アルドステロン症をおこすことがあります。アルドステロンは、カリウムの排泄を促すホルモンです。

以上より、正解は 1 です。

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