薬剤師国家試験 第98回 問142 過去問解説

 問 題     

消費者への販売に当たり、薬事法に基づく販売業の許可及び薬局開設の許可のいずれも必要としないのはどれか。1つ選べ。

  1. 高度管理医療機器
  2. 特定保守管理医療機器
  3. 指定医薬部外品(有効成分の名称・分量を表示すべきものとして厚生労働大臣が指定した医薬部外品)
  4. 日本薬局方ブドウ酒
  5. 人の身体の構造に影響を及ぼすことが目的とされている物であって、機械器具等でないもの(医薬部外品及び化粧品を除く。)

 

 

 

 

 

正解.3

 解 説     

高度管理医療機器とは、コンタクトレンズ、ペースメーカーなどです。販売には、薬事法に基づく販売業の許可が必要です。よって、選択肢 1 は誤りです。

特定保守管理医療機器とは、保守点検、修理などに、専門的な知識及び技能を必要とするもののことです。眼圧計や吸引器などが代表例です。販売には、薬事法に基づく販売業の許可が必要です。よって、選択肢 2 は誤りです。

指定医薬部外品とは、医薬品から、医薬部外品になったもののことです。ビタミン剤などが代表例です。販売には、特に許可制度が定められていません。

日本薬局方ブドウ酒は、日本薬局方に収載されており、医薬品です。医薬品の販売には、薬事法に基づく販売業の許可が必要です。よって、選択肢 4 は誤りです。

人の身体の構造に影響を及ぼすことが目的とされている物であって、機械器具等でないもの(医薬部外品及び化粧品を除く)とは薬事法第2条1項の定義に従い、医薬品です。医薬品の販売には、薬事法に基づく販売業の許可が必要です。よって、選択肢 5 は誤りです。

以上より、正解は 3 です。

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