薬剤師国家試験 第98回 問66 過去問解説

 問 題     

子宮頸がんに関する記述のうち、正しいのはどれか。1 つ選べ。

  1. 60歳代に発症のピークがある。
  2. ヘルペスウイルスが、発症の主な原因となる。
  3. 予防には、ワクチンが有効である。
  4. 組織学的には、腺がんの割合が多い。
  5. 血清 CEA (carcinoembryonic antigen) 値が上昇する。

 

 

 

 

 

正解.3

 解 説     

子宮頸がんは、30 歳代が、発症のピークです。よって、選択肢 1 は誤りです。

子宮頸がんの主な原因は、ヒトパピローマウイルスの長期感染です。ヘルペスウイルスではありません。よって、選択肢 2 は誤りです。

予防には、ワクチンが有効です。選択肢 3 はその通りの記述です。

組織学的には、約 80 %が扁平上皮癌で、残りが腺癌です。よって、選択肢 4 は誤りです。

子宮頸がんで上昇する腫瘍マーカーの代表例は SCC です。SCC は、扁平上皮癌で上昇する腫瘍マーカーです。又、腺癌で上昇する腫瘍マーカーとしては CA-125 があります。CEA は、一般的な腫瘍マーカーで、さまざまながんや、加齢の影響などでも上昇するため、選択肢 5 は、適切な選択肢ではないと考えられます。

以上より、正解は 3 です。

参考 病態・薬物治療学まとめ 前立腺癌、異常妊娠、異常分娩、不妊、子宮癌、子宮内膜症の概説

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