97回薬剤師国家試験 問46解説

 問 題     

水酸化アルミニウムを含む制酸剤とともに経口投与すると、キレートを形成して吸収が低下するのはどれか。1つ選べ。

  1. オメプラゾール
  2. ノルフロキサシン
  3. フェノバルビタール
  4. リボフラビン
  5. ワルファリン

 

 

 

 

 

正解.2

 解 説     

水酸化アルミニウムを含む制酸剤とキレートを形成することで吸収が低下するのは、ニューキノロン系抗菌剤や、一部の抗生物質です。

ノルフロキサシンは、ニューキノロン系の抗菌剤です。DNA ジャイレースを阻害することにより、DNA 複製を阻害します。

以上より、正解は 2 です。

ちなみに、オメプラゾールは、プロトンポンプ阻害薬(PPI)です。プロトンポンプを非可逆的に阻害することにより、胃酸分泌を阻害します。代表的な胃・十二指腸潰瘍治療薬の一つです。

フェノバルビタールは、GABA 受容体に作用することにより、抗てんかん作用を示します。代表的な抗てんかん薬の一つです。

リボフラビンは、ビタミン B2 です。口内炎などに用いられます。

ワルファリンは、ビタミン K 拮抗薬です。血液凝固因子合成を阻害することにより、凝固系の働きが抑制され、抗血栓効果を発揮する薬です。

類題 105-284285
参考 薬剤学まとめ 薬物動態に起因する相互作用

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