薬剤師国家試験 第108回 問105 過去問解説

 問 題     

以下の構造式で表されるダイゼインに関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。

  1. カッコンに含まれる成分の一つである。
  2. A 環の炭素原子は、シキミ酸由来である。
  3. 2 – フェニルクロモン骨格を有している。
  4. ヒトに対してエストロゲン様作用がある。
  5. マグネシウム-塩酸反応で陽性を示す。

 

 

 

 

 

正解.1, 4

 解 説     

選択肢 1 は妥当です。

選択肢 2 ですが
フラボノイドは、酢酸-マロン酸経路由来の C6 (A環。左端) と シキミ酸経路由来の C6(B環。右下。)- C3(C環。真ん中。)の縮合で形成されます。(101-109 バイカレイン)。従って、A 環の炭素原子は、酢酸ーマロン酸経路由来です。シキミ酸由来ではありません。選択肢 2 は誤りです。

選択肢 3 ですが
クロモン骨格の炭素番号が以下のようになります。(1から3までをラベリング)。従って、「3-フェニルクロモン骨格」です。選択肢 3 は誤りです。

選択肢 4 は妥当です。

選択肢 5 ですが
記述は「フラボノイド」の確認試験です。いわゆる篠田反応です。(107-108 センナ)。フラボノイドの基本骨格は「2ーフェニルクロモン骨格」です。3ーフェニルクロモン骨格を有するイソフラボンは、呈色されません。選択肢 5 は誤りです。

以上より、正解は 1,4 です。



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