薬剤師国家試験 第107回 問191 過去問解説

 問 題     

B型インフルエンザに続発するライ (Reye) 症候群に関する記述として、正しいのはどれか。1つ選べ。

  1. 異常型プリオン蛋白が脳内に蓄積して発症する。
  2. 肝障害を伴う急性脳症である。
  3. 血糖値の上昇がみられる。
  4. 重度の黄疸がみられる。
  5. 小児の場合、アスピリンが治療に用いられる。

 

 

 

 

 

正解.2

 解 説     

選択肢 1 ですが
プリオン蛋白の蓄積により発症するのは、クロイツフェルト・ヤコブ病などです。ライ症候群ではありません。選択肢 1 は誤りです。

選択肢 2 は妥当です。
ライ(Reye)症候群は、ある種の急性ウイルス感染に続発する傾向のある(特にサリチル酸系薬剤が使用された場合に多い)、急性脳症と肝臓の脂肪浸潤です。

選択肢 3,4 ですが
このような症状は見られません。選択肢 3,4 は誤りです。

選択肢 5 ですが
ウイルス感染症 → アスピリン使用 により、発症リスクが上がることが知られている症候群です。(99-163 選択肢 3)。治療には用いられません。選択肢 5 は誤りです。

以上より、正解は 2 です。

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