薬剤師国家試験 第107回 問153 過去問解説

 問 題     

自律神経系に作用する薬物に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。

  1. メチルエフェドリンは、交感神経終末からのノルアドレナリンの遊離を抑制することで、血管平滑筋の収縮を抑制する。
  2. ナフトピジルは、アドレナリン β2 受容体を刺激することで、子宮平滑筋を弛緩させる。
  3. イプラトロピウムは、アセチルコリン M1 受容体を刺激することで、気管支平滑筋を弛緩させる。
  4. メペンゾラートは、アセチルコリン M3 受容体を遮断することで、下部消化管平滑筋の痙れん性収縮を抑制する。
  5. アコチアミドは、アセチルコリンエステラーゼを阻害することで、低下した消化管運動を改善する。

 

 

 

 

 

正解.4, 5

 解 説     

確実に 1~3消去できないとだめな問題。

選択肢 1 ですが
○○ エフェドリンなので、交感神経興奮 → ノルアドレナリンの遊離「抑制」ではないはず、血管収縮は「促進」するはず と考え、選択肢 1 は誤りと判断できるのではないでしょうか。

選択肢 2 ですが
ナフトピジルは、α1 選択的遮断薬です。β2 受容体を刺激する薬ではありません。選択肢 2 は誤りです。

選択肢 3 ですが
イプラトロピウムは、抗コリン薬です。M1 受容体を刺激する薬ではありません。選択肢 3 は誤りです。

選択肢 4,5 は妥当です。
メペンゾラート 106-152 選択肢4アコチアミド 102-159 選択肢5 に既出

以上より、正解は 4,5 です。

参考 薬理学まとめ 交感神経に作用する薬副交感神経に作用する薬

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