薬剤師国家試験 第106回 問181 過去問解説

　問 題　　　　　

表は、ジアゼパム注射剤の組成と性状を示す。

本剤に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。

1. ベンジルアルコールは、浸透圧を調整するために添加されている。
2. 本剤は、最終滅菌法で滅菌できる。
3. 本剤は、日本薬局方のアルコール数測定法の適用を受ける。
4. プロピレングリコールと無水エタノールは、コソルベントとして添加されている。
5. 本剤は、著しく高張であるため、生理食塩液で希釈して使用する必要がある。

 

 

 

 

 

　解 説　　　　　

選択肢 1 ですが
ベンジルアルコールは、注射の疼痛緩和のためなどの目的で添加されます。浸透圧調整目的ではありません。選択肢 1 は誤りです。

選択肢 2 は妥当です。
最終滅菌法とは、具体的には、加熱法、照射法、ガス法の３つです。

選択肢 3 ですが
アルコール数測定法は、チンキ剤又は、その他のエタノールを含む製剤について行われます。（97-53)。選択肢 3 は誤りです。

選択肢 4 は妥当です。
コソルベントとは、補助溶解剤のことです。

選択肢 5 ですが
ジアゼパムの静注は実習などで目にする機会があったのではないでしょうか。特に希釈なく用います。選択肢 5 は誤りです。

以上より、正解は 2,4 です。