問 題
化学物質の主な有害作用に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
- 塩化ビニルモノマーは、膀胱がんを引き起こす。
- フェニトロチオンは、近位尿細管細胞に蓄積して腎障害を引き起こす。
- アスベストは、肺がんや悪性中皮腫の原因となる。
- ベンジジンは、造血機能障害を引き起こす。
- シアン化水素は、シトクロムオキシダーゼを阻害して細胞呼吸を停止させる。
正解．3, 5
解 説
選択肢 1 ですが
塩化ビニルモノマーが引き起こすのは肝血管肉腫です。膀胱がんといえば、ベンジジンや β－ナフチルアミンが原因物質です。選択肢 1 は誤りです。
選択肢 2 ですが
腎近位尿細管障害といえばカドミウムです。フェニトロチオンは、有機リン、有機硫黄系殺虫剤の一種です。パラチオンの登場を受けて、より低毒性のフェニトロチオン（商品名 スミチオン）が開発されました。選択肢 2 は誤りです。
選択肢 3 は妥当です。
アスベストについての記述です。
選択肢 4 ですが
ベンジジンが引き起こすのは膀胱がんです。造血機能障害といえば、ベンゼンです。選択肢 4 は誤りです。
選択肢 5 は妥当です。
シアン化水素についての記述です。
以上より、正解は 3,5 です。
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