薬剤師国家試験 第106回 問39 過去問解説

 問 題     

ラムシルマブの抗悪性腫瘍作用に関わる標的分子はどれか。1つ選べ。

  1. EGFR (上皮増殖因子受容体)
  2. HER2 (ヒト上皮増殖因子受容体2型)
  3. mTOR (哺乳類ラパマイシン標的タンパク質)
  4. VEGF (血管内皮増殖因子)
  5. VEGFR-2 (血管内皮増殖因子受容体2型)

 

 

 

 

 

正解.5

 解 説     

「~マブ」という、語尾が mab なので、モノクローナル抗体であり、分子標的薬と読み取ります。分子標的薬については、標的分子と薬の対応をしっかりと覚えておきましょう。ラムシルマブ(サイラムザ)は、ヒト型抗 VEGFR-2モノクローナル抗体です。

選択肢 1 ですが
EGFR が標的である分子標的薬の代表例はセツキシマブ(アービタックス)です。選択肢 1 は誤りです。

選択肢 2 ですが
HER2 が標的である分子標的薬の代表例はトラスツズマブ(ハーセプチン)です。選択肢 2 は誤りです。

選択肢 3 ですが
mTOR が標的である分子標的薬の代表例はエベロリムス(アフィニトール)です。選択肢 3 は誤りです。

選択肢 4 ですが
VEGF が標的である分子標的薬の代表例はベバシズマブ(アバスチン)です。選択肢 4 は誤りです。

以上より、正解は 5 です。

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