問 題
55歳男性。コンピューター関連企業に勤務しており、勤務時間中は長時間コンピューターの画面を見ることが多い。1年前、目のかすみや視野がぼやけることがあり眼科を受診したところ、緑内障と診断され処方1にて治療を行っていた。
今回の受診の際、眼圧が高くなっていることを指摘され、処方2が追加となった。
問248
追加された処方薬に対する薬剤師による指導内容として、適切なのはどれか。1つ選べ。
- 同時に点眼する際には、処方2の薬剤を先に点眼すること。
- 点眼後は瞬きをして薬液を目の表面全体によくなじませること。
- 点眼直後に目がべたついた場合は、すぐに医師又は薬剤師に連絡すること。
- 点眼後に息苦しい感じがあったら、すぐに医師又は薬剤師に連絡すること。
- 副作用として血圧上昇に注意すること。
問249
薬剤師による適切な指導内容の根拠として正しいのはどれか。1つ選べ。
- ぶどう膜強膜流出経路からの眼房水流出効果が持続する。
- 虹彩や眼瞼への色素沈着が起こる。
- 血漿浸透圧の上昇により眼房水産生が増加する。
- アドレナリンβ受容体遮断効果が全身に及ぶ。
- 眼房水産生に対する抑制効果が持続する。
正解．
問248：4
問249：4
解 説
問248
問249 と合わせて解説します。
問249
チモプトールは、「β 遮断作用」があり、気管支喘息、又はその既往歴のある患者に禁忌です。又、コントロール不十分な心不全などの心疾患も、症状を憎悪させるおそれがあるため禁忌です。
問 248 ですが
息苦しさがあった場合に連絡をするよう指導するのが適切と考えられます。
ちなみにですが、同時に点眼する場合は、追加されたチモブトール XE は、ゲル化することにより持続性を実現しています。先に点眼してしまうと、後の目薬がはじかれて、適切に指すことが難しいと考えられます。従って、処方 2 が後です。
問 249 については「全身性の β 遮断による効果」です。
以上より
問 248 の正解は 4 です。
問 249 の正解は 4 です。
類題 97-278
コメント