薬剤師国家試験 第105回 問214-215 過去問解説

 問 題     

22歳男性。身長175cm、体重60kg。花粉症の症状がひどくなったので、家族が使用していた一般用医薬品の小青竜湯エキス顆粒の服用を考えたが、陸上競技の国体選手であったため、かかりつけ薬剤師に相談した。

薬剤師は、小青竜湯エキス顆粒にはアンチ・ドーピング規程における禁止物質が含まれるため、服用しないよう指示した上で、近隣の医療機関への受診を勧奨した。その結果、次の薬剤が処方されたので、薬剤師が処方監査を行った。

問214

小青竜湯エキス顆粒に含まれる成分のうち、アンチ・ドーピング規程における禁止薬物に該当するのはどれか。1つ選べ。

問215

処方された薬剤のうち、アンチ・ドーピングの観点から、処方変更を医師に提案すべき薬剤はどれか。1つ選べ。

  1. フェキソフェナジン塩酸塩錠
  2. ベタメタゾン錠
  3. フルチカゾンフランカルボン酸エステル点鼻液
  4. フルオロメトロン点眼液
  5. エピナスチン塩酸塩点眼液

 

 

 

 

 

正解.
問214:3
問215:2

 解 説     

問214

漢方薬について、アンチ・ドーピングで注意すべき成分は麻黄です。麻黄に含まれるエフェドリンが禁止薬物となります。エフェドリンの構造は選択肢 3 になります。

以上より、正解は 3 です。

問215

フェキソフェナジンのような、抗ヒスタミン薬については、アンチ・ドーピングの観点から気にする必要はありません。選択肢 1 は誤りです。

抗点鼻や点眼については、通常の用法・用量であれば、アンチ・ドーピングの観点から気にする必要はありません。選択肢 3 ~ 5 は誤りです。

以上より、正解は 2 です。

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