105回薬剤師国家試験 問192解説

 問 題     

非ホジキンリンパ腫の病態と治療に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。

  1. 表在性リンパ節の腫脹が見られることはまれである。
  2. 病期が進行すると、発熱、盗汗、体重減少からなる全身症状を呈しやすい。
  3. Helicobacter pylori感染に関連する慢性胃炎を併発することが多い。
  4. 限局期の場合は、放射線療法単独で治療する。
  5. CHOP療法とリツキシマブの併用が有効である。

 

 

 

 

 

正解.2, 5

 解 説     

選択肢 1 ですが
頸や腋 といった表在リンパの腫脹が典型的症状です。よって、選択肢  1は誤りです。

選択肢 2 は妥当な記述です。
3つの症状を合わせて「B 症状」と呼びます。

選択肢 3 ですが
非ホジキンリンパ腫の一部には、胃 MALT リンパ腫のように、H.pylori が高い割合で感染しており、慢性胃炎を併発していることが多いものもあります。しかし、そのような非ホジキンリンパ腫は、全体の中では小さな割合です。そのため「非ホジキンリンパ腫」→「H.pylori 感染関連慢性胃炎」というつながりは誤りと考えられます。よって、選択肢 3 は誤りと考えられます。

選択肢 4 ですが
本試験時点で、限局期の治療は「化学療法+放射線療法」です。よって、選択肢 4 は誤りです。

選択肢 5 は妥当な記述です。

以上より、正解は 2,5 です。

参考)病態・薬物治療学まとめ 血友病、悪性リンパ腫、紫斑病、白血球減少症、血栓・塞栓

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