105回薬剤師国家試験 問129解説

 問 題     

表1は、年齢区分別人口割合の将来推計である。表2は、全国の保険薬局での処方調査から明らかになった同一の保険薬局で調剤された薬剤種類数の年齢区分別のデータである。これらの表に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。

  1. 表1から、2035年における老年化指数は約200%になると予測される。
  2. 2015年から2035年までにおける老年人口割合の増加には、75歳以上人口割合の増加が大きく寄与している。
  3. 表2から、75歳以上の患者のうち、ほぼ4人に1人が7種類以上/月の薬剤を処方されていることがわかる。
  4. 7種類以上/月の割合が、65~74歳に比べて75歳以上で約2倍であることは、65~74歳に比べて75歳以上の患者の医療機関受診率が約2倍であることを示している。
  5. 人口割合の将来推計は、将来にわたって総人口が変化しないものとして計算されている。

 

 

 

 

 

正解.2, 3

 解 説     

選択肢 1 ですが
老年化指数とは、老年人口(65歳以上人口)を年少人口(14歳以下人口)で割って 100 を掛けたものです。(100-18) 約 300% です。200% ではありません。よって、選択肢 1 は誤りです。

選択肢 2,3 は妥当な記述です。

選択肢 4 ですが
受診率が2倍であっても、同じ薬剤をもらっていたら薬剤種類数は変わりません。妥当ではない記述と考えられます。よって、選択肢 4 は誤りです。

選択肢 5 ですが
総人口が変化しつつ、それぞれの年齢区分の割合を推計した表と考えられます。総人口が変化しないものとして計算されている という記述は妥当ではありません。よって、選択肢 5 は誤りです。

以上より、正解は 2,3 です。

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