問 題
細胞膜受容体を介する情報伝達に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
- ニコチン性アセチルコリンNN受容体が刺激されると、Giタンパク質を介してアデニル酸シクラーゼが抑制され、サイクリックAMP(cAMP)濃度が低下する。
- ムスカリン性アセチルコリンM2受容体が刺激されると、Gsタンパク質を介してアデニル酸シクラーゼが活性化され、cAMP濃度が上昇する。
- アドレナリンα1受容体が刺激されると、Gqタンパク質を介してホスホリパーゼCが活性化され、イノシトール三リン酸及びジアシルグリセロールが産生される。
- バソプレシンV2受容体が刺激されると、受容体分子内のイオンチャネルが開口し、興奮性シナプス後電位(EPSP)が発生する。
- インスリン受容体が刺激されると、受容体の細胞質領域に存在するチロシンキナーゼが活性化され、インスリン受容体基質(IRS)がリン酸化される。
正解.3, 5
解 説
選択肢 1 ですが
N 受容体は、サブタイプによらず、イオンチャネル型です。G タンパク質共役型受容体ではありません。よって、選択肢 1 は誤りです。
選択肢 2 ですが
M2 受容体は Gi 共役型受容体です。Gs ではありません。よって、選択肢 2 は誤りです。
選択肢 3 は妥当な記述です。
選択肢 4 ですが
バソプレシン受容体は、 G タンパク質共役型受容体です。V2 受容体は Gs 共役型です。イオンチャネル型ではありません。よって、選択肢 4 は誤りです。
選択肢 5 は妥当な記述です。
以上より、正解は 3,5 です。
類題 102-151
参考)薬理まとめ 代表的な薬物受容体、細胞内情報伝達系
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