薬剤師国家試験 第104回 問114 過去問解説

　問 題　　　　　

紫外線照射によりチミン二量体が生じた大腸菌DNAのヌクレオチド除去修復の概要を図に示した。各反応を説明した文章中の(ア)～(エ)に入る酵素の組合せとして正しいのはどれか。1つ選べ。

• 　　　(ア)　　　　　　　　(イ)　　　　　　　　　(ウ)　　　　　　　　(エ)

1. エキソヌクレアーゼ　DNAリガーゼ　　　　DNAヘリカーゼ　　　DNAポリメラーゼⅠ
2. エンドヌクレアーゼ　エキソヌクレアーゼ　DNAヘリカーゼ　　　DNAリガーゼ
3. エキソヌクレアーゼ　DNAヘリカーゼ　　　DNAポリメラーゼⅠ　DNAリガーゼ
4. エンドヌクレアーゼ　DNAリガーゼ　　　　DNAポリメラーゼⅠ　DNAヘリカーゼ
5. エキソヌクレアーゼ　エンドヌクレアーゼ　DNAヘリカーゼ　　　DNAポリメラーゼⅠ
6. エンドヌクレアーゼ　DNAヘリカーゼ　　　DNAポリメラーゼⅠ　DNAリガーゼ

 

 

 

 

 

　解 説　　　　　

（ア）ですが、DNA の端から加水分解するのが「エキソヌクレアーゼ」です。端ではなく内部の加水分解をするのが「エンドヌクレアーゼ」です。DNA の途中部分に対して作用しているため、（ア）は「エンド」ヌクレアーゼです。正解は 2,4,6 です。

（イ）ですが、DNA を「ほどく」酵素は「ヘリカーゼ」です。正解は 4,6 のどちらかです。これにより、（ウ）は DNA ポリメラーゼ Ⅰ と確定します。

（エ）ですが、切れ目を連結するのは「リガーゼ」です。

以上より、正解は 6 です。