104回薬剤師国家試験 問57解説

 問 題     

肝硬変で高値を示す検査値はどれか。1つ選べ。

  1. 血小板数
  2. 血清アルブミン濃度
  3. 血清総コレステロール濃度
  4. 血清γ-グロブリン濃度
  5. 血清コリンエステラーゼ活性

 

 

 

 

 

正解.4

 解 説     

選択肢 1 ですが
「肝臓におけるトロンボポエチン合成能の低下」や「肝硬変→門脈圧亢進→脾腫→脾臓の機能亢進→脾臓の機能の一つが、寿命 10 日程度の血小板の破壊→血小板数減少」といった流れにより、低値を示します。よって、選択肢 1 は誤りです。

選択肢 2,3,5 ですが
アルブミン、コレステロール、コリンエステラーゼはそれぞれ、肝硬変に伴い「肝臓の合成能が低下」するため、減少します。よって、選択肢 3 は誤りです。

選択肢 4 は妥当な記述です。
要因の一つとして、脾臓がグロブリン産生を担っているため、機能亢進により高値を示すと考えられます。

以上より、正解は 4 です。

参考 病態・薬物治療学まとめ 代表的な肝機能検査

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